K温水プール様では、省エネ対策として不要照明の消灯や、空調の設定温度の適正化等を実施されています。今回、高効率照明への交換等のために診断を希望されました。診断の結果、LED灯等の高効率照明の導入、プールの循環水ポンプや空調用ファンへのインバータ導入、外気導入量の低減による空調負荷低減、節水型シャワーヘッドへの交換等をご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
都市ガス (千m3/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 650 | 70 | 10 |
改善後 | 455 | 63 | 9 |
提案1
空調設備
ファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 23.3kL/年 |
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削減金額 | 1,432千円/年 |
設備投資額 | 2,500千円(回収1.7年) |
設備概要 | ファン(37kW)、風量(定格の64%) |
キーワード
インバータの導入
内容
プール室の暖房時設定温度の調整は、ダンパ開度による風量制御で行っているが効率が悪い。ダンパを全開後に空調機ファン(37kW)にインバータを導入し、回転数制御による風量調整を行うことで、電力消費量を削減することを提案。
提案2
空調設備
空調ウォーミングアップ時の外気導入停止
省エネ効果 | 3.0kL/年 |
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削減金額 | 282千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収2.1年) |
設備概要 | 外気導入量(9,000m3/h) |
キーワード
運転時間の短縮(待機時)
内容
プール室の空調ウォーミングアップ時は在室人員が少ないことから、室内のCO2濃度は高くならない。空調ウォーミングアップ時(1h/日×155日)の外気導入停止により、電力消費量を削減することを提案。
提案3
空調設備
室外機への水噴霧
省エネ効果 | 3.7kL/年 |
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削減金額 | 413千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収1.5年) |
設備概要 | 空調機(4台、計89kW) |
キーワード
室外機への散水、日射対策、移設
内容
夏季にプール室内マルチエアコン室外機(冷房能力:56kW×2台、45kW×2台)に水噴霧を行うことにより、燃料消費量を低減(▲15%)することを提案。
提案4
空調設備
外気導入量の低減
省エネ効果 | 2.8kL/年 |
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削減金額 | 267千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収2.2年) |
設備概要 | 冬季の外気導入量(9000m3/h) |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
プール室暖房時のCO2濃度は656ppmと外気導入量が過多。外気導入量を低減(▲57%)してCO2濃度を基準値(1000ppm)近くまで緩和することで、電力および燃料消費量を低減(▲15%)することを提案。
提案5
空調設備
排気ファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 1.6kL/年 |
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削減金額 | 97千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収2.1年) |
設備概要 | ファン(2.2kW)、風量(定格の52%) |
キーワード
インバータの導入
内容
プール室の排気ファン(2.2kW)にインバータを導入し、適正な排気風量を確保しつつ、室内空気が室外に出ないよう排気風量を制御することにより、電力消費量を削減することを提案。
提案6
空調設備
エアカーテンの設置
省エネ効果 | 0.9kL/年 |
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削減金額 | 54千円/年 |
設備投資額 | 500千円(回収9.3年) |
設備概要 | 外気導入量(3580→1790m3/h、▲50%) |
キーワード
冷気の流出防止
内容
排気量が多い換気方法のため、建物に外部からの空気の漏入がある。このため外気負荷が多くなり、エネルギー消費が増える。外気漏入量が多いと考えられるロビーの出入口にエアカーテンを設置して、外気の漏入を極力防止することにより、電力消費量を削減することを提案。
提案7
給排水
プール用循環水ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 17.8kL/年 |
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削減金額 | 1,088千円/年 |
設備投資額 | 2,000千円(回収1.8年) |
設備概要 | 循環ポンプ(4台、計24.2kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
プール循環水ポンプ(24.2kW)は、定水量で運転している。循環水ポンプにインバータを導入し、夜間の汚れの少ない時間帯は回転数制御により循環水量を低減(▲50%)することで、電力消費量を削減することを提案。
提案8
給湯設備 給排水
シャワーヘッドを節水型への交換
省エネ効果 | 2.1kL/年 |
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削減金額 | 333千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収0.3年) |
設備概要 | シャワー (11台、20L/回×1回/人・日×280人/日×315日、▲35%) |
キーワード
その他(シャワーヘッドを節水型への交換) 節水機器の取り付け
内容
シャワー室のシャワーヘッドを節水型への交換することにより、燃料消費量と上水使用量を低減することを提案。
提案9
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
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削減金額 | 145千円/年 |
設備投資額 | 1,234千円(回収8.5年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
高効率照明への交換により、電力消費量を削減することを提案。
現状→更新案 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 | |
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①サウナ室:白熱電球(60W×5台)→LED球(7W×5台) | 10 | 16 | 0.6 | |
②プール 更衣室 |
蛍光灯(18W×20台、20W×16台、32W×48台、40W×36台) →LED照明(12W×20台、12W×16台、24W×48台、24W×36台) |
1,224 | 129 | 9.5 |
白熱球(60W×12台)→LED照明(6W×12台) |
提案10
デマンド管理
デマンド監視装置の導入
省エネ効果 | ― |
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削減金額 | 359千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収1.1年) |
設備概要 | デマンド監視制御装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入(電気使用量の見える化装置の導入を含む)
内容
契約電力の低減を図るために、デマンド監視装置を導入して最大電力の変化を監視し、設定値に近づいた場合には予め定めた機器の運転を停止することによる最大需用電力を抑制(200→180kW)することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。