省エネ・節電ポータル

  • カタログ・パンフレット一覧
  • 診断・講師派遣のお申込はこちら(申込書ダウンロード)ページ

省エネ支援現場レポート

支援レポート Vol.9

  • 省エネ診断
  • その他製造業

株式会社ワンワールド
テクノファイバー事業部

「省エネ製品」製造工場の新たなチャレンジ。
二度目の受診で、「もう一段上の省エネ」へ。

株式会社ワンワールド テクノファイバー事業部(宮城県・グラスウール断熱材)

昭和60年創業、ラムサール条約や白鳥・雁の飛来地で知られる「伊豆沼」のある宮城県栗原市にて、住宅用グラスウール断熱材・保温材を製造・販売。原料には、すべてリサイクルガラスを使用しています。

受診までの経緯

電気料金の値上げなどで、エネルギー・コストが大幅に上昇。
「もう一段上の省エネ対策」が必要に。

ガラスから作られる、環境にも人にもやさしい省エネ商品 グラスウール。ワンワールド テクノファイバー事業部で製造される製品は、原料もすべてリサイクルガラスですが、製造過程では、ガラス原料を高温で溶かす炉の加熱、搬送用モーターなどで、大量の電力やガスを使用します。同社の工場では、早くからデマンド監視装置の導入、モーターのインバータ化、建屋の断熱などを実施し、一定の効果を上げていました。
しかし、電気料金の値上げなどによって、エネルギー・コストが大幅に上昇。専門家のアドバイスを得て、費用対効果の大きい「もう一段上の省エネ」を実施するべく、二度目となる省エネ診断の受診に踏み切られました。

診断結果と専門家からの提案

配管のエア漏れ対策、炉の密閉や断熱、照明の更新…。
更なる省エネのために、絞り込まれた7つの提案。

診断を担当したエネルギー使用合理化専門員は、エネルギー使用状況を示すデータの分析とヒアリングから始め、一つひとつの生産設備について、どんな設定でどのように運転されているかを含め、ヒアリングを交えながら細かいチェックを行いました。その結果、エア配管の空気漏れなど、すぐ対策が打てる問題や、投資を伴う、やや大がかりな改善の可能性も抽出されました。
そして約1ヵ月後の診断結果報告会では、運用改善2、投資改善5、計7項目が提案されました。

提案施策一覧

NO提案内容
1運用改善エア配管空気配管の漏れ防止
2運用改善工業炉溶融炉開口部のシール対策
3投資改善工業炉溶融炉天井部の断熱対策
4投資改善工業炉キュア炉のバーナ取付台の保温対策
5投資改善生産設備ブロワのインバータ化
6投資改善生産設備カッターのインバータ化
7投資改善照明高効率照明への更新

取り組みの成果とこれから

断熱材メーカーが、自社工場の省エネを通じて経験した
「意識の向上」と今後への手応え。

診断結果を受けて提案された施策は7項目ですが、それらの実施に際しても、様々な課題がありました。それらをどうやってクリアし、「もう一段上の省エネ」を達成されたのでしょうか。

省エネ対策の実施を阻むもの。

提案施策実施にあたっては、「エア配管の空気漏れ防止」「溶融炉開口部のシール対策」といった運用改善では、従来設備との整合から一部設備だけ交換するのが難しかったり、24時間稼働することが必要な設備で工期が取れないといった障壁がありました。
また、「ガラス溶接炉の保温」「加熱バーナの保温」「送風機のインバータ導入」「切断機のインバータ導入」の設備投資改善については期待できる効果は大きいものの、かかるコストも相応に大きく、資金面の対応から実施は難しい状況でした。

支援事業によるバックアップを得て、照明をLED化。

提案された設備投資案の「高効率照明の導入」については、点灯時間が長いエリアに限れば、投資効率が良い案件のため、詳細な検討を行いました。工事業者を交え、詳細な検討を行った結果、効果の高い部分のみLED照明に更新する案ができました。
さらに負担費用については県の「エネルギー・コスト支援事業」として補助を受けることができました。この結果、照明にかかっていた電力コストを、約30%削減することができました。また、工場内が明るくなったことにより、作業効率と安全性が向上するという想定外のメリットもありました。

機器性能だけでは、ここまで使用電力は削減できない。

数々の省エネ施策の中から、照明設備の更新を中心にご紹介しましたが、ここで、ご担当者様に振り返っていただきましょう。
「機器の性能だけでは、ここまで使用電力は削減できません。エネルギーに対する従業員の意識向上あればこそです」。端的に語られた言葉の中に、すべてが凝縮されていました。
確かに、「無駄を減らそうという意識」は、設備のスペック以上に大切なことかも知れません。「自分たちが製造している断熱材も、エネルギーと密接に関係しているものです。今後は更に、技術的な意味も含めて省エネの資質向上に努めたい」とのことでした。